生まれて初めて自分の田舎の繁華街で飲んだ話

Twitterで僕をフォローしている方はご存知かと思うのですが、僕の出身は新潟県長岡市というところにあります。東京からは新幹線で2時間弱、まぁ今の自宅からでもだいたい2時間ちょいで行き来することができます。遠いようで遠くない、でもちょっと遠いその田舎に、先日少しの間帰省しておりました。目的は下記のイベントに参加するためです。

10周年イベント告知 10thAnniversaryFesta アニメコスプレ居酒屋 瑠夢

なんでこんな田舎町に「アニメコスプレ居酒屋」なる先進的特殊文化施設があるのかは疑問ですが、僕のお目当ては佃煮のりお先生です。かれこれ丸2年以上追っかけている先生が、ご自身の故郷である長岡(ということは、僕と同郷)で初めてイベントに参加されるというビッグな機会でした。チケット代と新幹線代をポンと出して長岡へ向かうことにしました。

主催のお店について調べると、なんかガールズバーっぽい料金システム。場所も市内の繁華街である殿町の周辺。殿町で飲んだことなんか人生で一回もないので(そもそも酒が飲めるようになってから長岡で過ごした時間って1年未満だし)、自身のホームタウンなのにそこはかとないアウェイ感があります。なんだか不安だ。

新潟県警にコネがない。イベント当日

イベント当日には、前日の夜に長岡にやってきた先生のファン仲間(以下、便宜上オタクと表記する)が長岡市内をブラブラしているらしいと耳にしました。まぁ自分も暇だったし仲間に入れてもらうか、と一緒につるむこととしました。

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(↑昼飯。自分がタレカツ丼を食いたかっただけという話も)

オタクたちは長岡に滞在したことはないらしく(昨年先生が新潟市でイベントをやったので、その際に通りかかりはしたらしい)、先生に縁のある地をぐるぐると回っているとのこと。一緒についていくと、あらゆるスポットでオタクたちがハッスル&エンジョイして写真まで撮りだしたのでびっくりしました。今までの僕の人生でここまで長岡を満喫している人達を見たことがありません下手したらマッポのお世話になってしまうのでは?

オタクが遠方から車でやってきたため、道中は移動手段に苦労することはありませんでした。自分の道案内が微力ながら役に立ったならば幸いです(普段運転しないので駐車場の位置とか詳細なルートとかはぱっと答えられなくてごめんなさい)。ちなみに「フェニックス大橋」という名前にオタクがウケてました。なんでこんな名前になったんだろうな…ほんとに…

そして未知へ

そうこうしているうちにイベントの時刻が迫り、会場前へ足を運びます。駅の西側の大通りから1つ角を曲がり、繁華街である殿町方面へ向かうのですが、道中はシャッターが降りた建物、空きテナントのような建物、ガラガラの駐車場…。そりゃあイトーヨーカドーも潰れるよな、という感じの寂れっぷりです。会場はお店ではなく近くのクラブのようなところらしいのですが、そんなおしゃれなスポットなんかどこにあるというんだ?

暫く歩くと、5人ばかりの人だかりが見えました。みんなおじさんです。オタクたちは僕を含めて25~30歳くらいの集団だったのですが、それよりは1.0~1.5周くらい年齢が上に見えます。

「遠征の方ですか?」

不意に話しかけられました。おそらくこの人達は店の常連の方々なのでしょう。そして彼らは「遠くからくる変な奴らがいる」という情報も伝え聞いている。常連の方々がイベントの雰囲気を支配し、新参たる我々はやはりアウェイなのか…という不安的中の予感。

開場時間になりビルの地下の会場に入ると、普通のライブハウスのような雰囲気でした。テーブルにはオードブル。ソーセージやたこ焼きといった定番から、分厚い油揚げ(多分栃尾の油揚げだろうか、オタクには食っとけと勧めておいた)やいぶりがっこのようなものも乗っています。ドリンクを注文し、乾杯をしてイベントがスタートしました。

ボウデンに救われた

乾杯後、1杯目の酒が回りだしたところで、MCの店員さんがゲストの紹介をします。最初のゲストがのりお先生でした。見知った顔がやってきて変に安心感を覚えました。ひとしきりご挨拶した後に、ご自身の持ち歌(漫画家の持ち歌ってなんだよ)を披露してくれました。僕含めオタクはDNAに刻まれているので反射的に光るボウデンを振って応援しだす。すると会場の他の方々も真似してボウデンを振り出して一緒に応援してくれました。お酒も入っていたせいか、いい感じの一体感が出ていたように思いました。

続いてはスペシャルゲスト2人目に若井おさむさんが登場。テレビで見た記憶は確かにあるのですが、その時の記憶よりずっと白髪が増えていました。が、アムロ・レイは15歳らしいのであくまで15歳です。ひとしきりトークをした後におなじみのネタを披露していただきました。「ゲオでAVを借りるアムロ」…。お酒が入っていたので、僕含めみんなゲラゲラ笑っていました。

最後のゲストはベジータのものまねでおなじみのR藤本さん。お客さんと絡みつつベジータにまつわるネタを見せてくれました。個人的にはガンダムの知識もドラゴンボールの知識も断片的にしかなかったのですが、それでも笑うことができたし、楽しく見ることのできるコントだったように思います。

ゲストがひとしきり登場したところでゲスト全員が舞台に上がり、フリートークとなりました。芸人さんのお二人はもちろん、先生もラジオ番組にいくつか出演されたり、ニコ生やYouTubeLiveなんかもされている方なので喋りがうまい。間が空かない。途切れない会話を続けるスキルは自分にはないので憧れます。途中先生のファングッズであるオリジナルTシャツを着ているオタクの面々を見て「貴様らが親衛隊(ギニュー特戦隊って言ってたかも)か?」とR藤本さんがオタクをいじっていたのが印象的でした。

このへんで気づいたのですが、店員さんたちはMCとしてイベントを仕切るのは最低限で、お客さんからドリンクの注文をとったりするのがメインの仕事のようでした。店員のひとりに北海道生まれで背の高い子(女の子です)がいたので「君のことを覚えた。大谷翔平」と喋ってウザ絡みしていました。オタクからは「球場の売り子に対しての絡みで慣れてるんですか?」と言われました。球場での僕を知っているはずがないのに、何を言っているのか分からないなぁ(すっとぼけ)

イベントが居心地良くなってきたところで終了時間となりました。なぜかお店のママさんからも「遠くからありがとうございます」と感謝されました。僕だけ長岡が実家ですと伝えると「次も是非…」と言われました。また翔平に会いたくなったら来るかもしれません。

2次会もあったのですが、常連さん(オタクたちを暖かく迎えてくれた)とも別れを告げ、僕が予約したオタク打ち上げ会の会場に行って飲んで帰りました。大変に充実したイベントだったと思います。見知った自分の田舎で、東京でしか絡んだことのないオタクたちと遊んで回るのが不思議で、長岡を楽しんでいるオタクを見ると嬉しくなっている自分がいました。でもあそこまで楽しむとドン引きなんだよなぁ

家でゴロゴロして体力回復、とはいきませんでしたが、エンジョイできた帰省になったと思います。ハードスケジュールの中イベントに駆けつけてくれた先生、オタク諸氏、お店の皆さんに感謝したいです。