飲みに行って喋ると、俺が追っているコンテンツは参加者の中で俺しか追っていないんだよねという話

この間「オタクのトレンドはなに?何が流行ってる?」ということを聞かれた。

少し考えたが、これはなかなか難しい質問ではないかと思った。

というのも、周りのオタクに「オタクである」こと以外の共通点があまり見当たらない気がするのだ。もちろん「アイドルマスターのP」「野球のオタク」「声優のオタク」「アイドルオタク」「漫画家のオタク」「VTuber視聴者」「風俗狂い」「ニンジャ」など緩やかなカテゴライズはできなくもないのだが、 同じカテゴリの中でも微妙に違いがあったり(同じ野球好きでも、観戦・現地応援が好きなのと各種指標・考察系が好きなのに分かれるetc)、複数のカテゴリを併せ持ったりというのもある。

そして、今現在全員が全員知っている・追いかけているようなコンテンツもなかなか浮かんでこないのだ。「名前は知ってるけど、追ってはいない」程度ならいざ知らず、かつてのハルヒけいおん!(両方とも京アニだ)のように「オタクがほとんど見ており、社会現象化した」ようなものって近年あるのだろうか?ひょっとしてハルヒけいおん!、遡るならエヴァガンダムも言うほどの影響はなかったのか?(または、自分がアニメを見ていないか)

オタクは細かい単位で小さな村に住まうようになったのだろうか?
(いいカタカナ語があった気がするけど、忘れた)

要因として、例え「どマイナー」な趣味でもSNS等を用いてインターネット経由で仲間を探しやすくなったというのは考えられる。あなたの街に同士が見つからなくても、TwitterFacebookでは見つかるかもしれない。かつて同じ役目を担っていたのは個人ホームページやネット掲示板だったのだろうが、より光の当たる範囲(SNSなんてオタクでなくても使うからね)で仲間を探せるようになったのだと思う。

イベント会場に勇気を出して足を運ぶと、そこで既にコミュニティができていたり、交流会のようなイベントを有志が行っていたりする。アイマス現場だと名刺交換といった文化もある(これの発祥はどこだろう)。そこに行くと大抵がTwitterのアカウントを持っていたりするのは、あまり考えたことはなかったがすごいことなのかもしれない。「自分TwitterよりFacebookとかInstagramなんですよ」という人は、自分の観測範囲では全く見たことがない。

ということで、自分なりのオタクトレンドは以下のようになるのではと思った。

  • SNS(というかほぼTwitter)で仲間を探せるようになった
  • 結果、メジャーな作品や趣味に迎合せずに自分を貫けるようになったので、カオスになった

もともとオタクは個人主義の塊みたいなものだったのかもしれない。でも、SNSで仲間を見つけやすくなったことで単独行動を取るオタクは減りつつある?と考えると、個人主義の逆方向の傾向も感じるのがおもしろい。

と同時に、「"オタク"で一括りにしても、多民族と化したオタクには響きづらい」という難しさもあるなと思った。オタクで町おこしとか、オタクで婚活、というプロジェクトの難しさは、ここに考えが及ぶかどうかだと思う。傍から見れば同じだが中身は千差万別。オタク情勢は複雑怪奇というべきか。

※この記事は8月に間に合わせたかったのですが、無理でした