COCOAから通知がきてビビった話

みなさん、厚生労働省コロナウイルス対策アプリ「COCOA」って入れていますか?

www.mhlw.go.jp

スマートフォンが周辺の別の端末との接触情報を集め、アプリ経由で登録された陽性者の端末情報と照合、マッチしたら「陽性者と接触の可能性あり」として通知を出してくれる、まぁだいたいそんな感じのやつです。

本アプリは、利用者ご本人の同意を前提に、スマートフォンの近接通信機能(ブルートゥース)を利用して、お互いに分からないようプライバシーを確保して、新型コロナウイルス感染症の陽性者と接触した可能性について、通知を受けることができます。

(上記のURLより)

先日、自分の端末のアプリが「陽性者との接触あり」と通知を出してきまして、慌てて電話を複数件かけるなど結構対応に心を削られてしまいました。皆様の参考となればよいかと思い、その記録をまとめてみようと思います。

※このブログの情報は厚労省や各都道府県の保健所が出しているオフィシャルの情報とは異なる内容があるかもしれません。念の為。

顛末を二言でまとめると

COCOAから通知が来てビビって病院に相談、PCR検査受けて陰性でした。よかったね。
でもちょっとCOCOAのアプリおかしい所あるみたいね、気をつけてね。

PCR検査で陰性になるまでの経緯

時系列で調べたことや実際に取ったアクションをまとめてみました。

2020/08/29未明 COCOAから通知が来る

深夜0時頃、もう寝ようとしていたら「陽性者と接触の可能性あり」COCOAの通知が飛んでくる。「濃厚接触」でないのが気になるところだが、接触した日などを調べるために通知(プッシュ通知)をタッチしてCOCOAを開く。

ところが、COCOA内のメニュー*1では「陽性者との接触は確認されませんでした」との表示。さっきの通知が寝ぼけて見えてきた幻覚ではないのかと疑わしくなる(スクショとか取っておけばよかったね)。

ここで深夜にも関わらずTwitterGoogle検索で調査をしたところ(やめとけばいいのに)、どうもiOSCOCOAにはプッシュ通知が表示されたにもかかわらず、アプリ内では「接触なし」と表示されてしまう現象が発生しており、COCOAを管轄している厚生労働省もそのことを把握しているようであった。

厚生労働省の、COCOA利用者Q&Aのページ。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/covid19_qa_kanrenkigyou_00009.html#Q27

「アプリが誤作動しただけか?」と思いきやそうではないらしく、iOSの場合「設定>プライバシー>ヘルスケア」メニューからCOCOAのデータ通信記録?を確認し、接触があったのかどうかを確認する術がある。

↓のサイトに詳しい説明がある。
www.appbank.net

記録を1つずつ追っていくと「一致したID数: 1」というデータを発見。

f:id:lastsoap:20200902225920p:plain:w320

これがプッシュ通知を引き起こしたと考えられるが、この情報だけでは「2週間以内のどこかで陽性者が近くにいた*2程度のもので「どのタイミングで接触したか」はわからない。肝心なところを煙に巻かれた感じで煮え切らないが、諦めて寝ることにした。

2020/08/29 朝 色んな所に電話する

不安なことが頭をよぎると全然熟睡できない。引き続き調べたが昨夜以上の成果は上がらないし、なにしろTwitterは雑多な情報も多い(見るだけで心が削られるようなものもある)。日が昇り明るくなってきたところで、とりあえず電話などで関係しそうなところにコンタクトを試みる。

  • 都道府県の相談窓口
    • わし「通知が来た、検査を受けられるのか?」→回答「保健所判断。土曜はやってないから月曜まで待ってね」
    • なんか関係各所への正しい誘導を行うための窓口なのかなと思った。
  • 最寄りの病院
    • 病院「現在症状はある?」→わし「元気です」
    • 病院「周りの人で感染者、または感染の疑わしい人はいる?」→わし「いないっす」
    • 上記の状況から「とりあえず来院してOK。検査の要否は医師が判断。自費の場合もある」と。
  • もちろん会社にも連絡しました

ちなみに、自身の体調は平熱(36.0~36.4℃くらい)、味覚嗅覚正常、喉の痛みや咳などもなし。

2020/08/29 とりあえず病院へ

チャリンコで数分の近くの内科医へ。朝っぱらなのに暑い。病院に通されるとPCR検査に向けての覚書?的なものを書かされ、受付の方から説明を受けた。「医師が要検査と判断した場合は保険適用内。不要とした場合も検査はできるけど、その場合は自費負担となる」とのことだった。ちなみに自費の場合は国内旅行で少し贅沢できるくらいの金額が飛んでいく。自費なら月曜に保健所に問い合わせて、それまでは引きこもるか…と腹を決めた。

診察室とは別のところへ通され、医師と会話。改めて自覚症状の有無と感染者の接触を確認された。こちらも「アプリから通知は来たが不具合っぽくて詳細が不明」など事実を伝える。医師は通知があったことを重要視してくださったのか、保険適用内でPCR検査を受けられることとなった。

厚労省からお達しがあった*3のも影響しているのだろうが、奇跡的にうまく行ったものと思われる。知人が保健所に確認したときは「自覚症状もなく周りに感染者もいないなら、アプリ通知だけ来ても普段どおりの生活でOK」と回答を得られたという話もある(保健所の体制もパンク寸前なのだろう)。

PCR検査は唾液を試験管内に集めて出せ、というものであった。ただ規定量がなかなか多く、1分や2分では貯めきれるものではない。結局10分近くかけてなんとか求められた量をこなせた。頭の中に梅干しやレモンを思い浮かべる準備をしたほうがいいだろう。検査後は会計してすぐに解放された。なお、医師からは「自覚症状もないし、マスクなどの対策をするならば出かけてもOK」とのことであった(医師や保健所、状況によっては判断に違いが出るかもしれないので、よく確認をしてほしい)。検査結果は休み明けの午後くらいには出るらしい。

2020/08/29~30 震えて待つ

病院の後は検査結果が出るまで引きこもるための食料などを買い込み帰宅。ひとり暮らしでは衣食住の面倒は自分で見なければならない。罹患した場合を考えると本当に恐ろしいものだ。

その後で、上記の通信記録の「HASH値」から接触日を推定するWebサイトがあることを知った。COCOAのもととなったアプリがオープンソース化されていることで、有志の方々がいろいろ動いていらっしゃるらしい。

cacaotest.sakura.ne.jp

自分のデータを通したところ、接触日(推定)はちょうど職場に出勤した日であった(普段は在宅勤務だが、たまに出勤している)。職場で陽性者が出たという情報は入ってきていなかったので、おそらく電車の中にいた人が接触日の後から陽性となったのだろうと思った。電車の中はマスクしているし会話もしているわけではないので、まぁリスクは薄いかな?

ただ、結果待ちというのはどことなく落ち着かない。

せっかく買った「Cities:Skylines」もあまり進まなかった*4

2020/08/31 PCR結果で陰性となる

午後ではなく午前の早々に医師から連絡があり、結果陰性であることと、今後も感染対策をしつつ生活してほしいとの連絡があった。ひとまず安心した。引き続きマスク着用・人混みを避けるなどの対策をしつつ、もとの生活に戻った。

感想

  • 通知が来たのは運が良かったのか悪かったのか
    • アプリのDL数は1400万件くらいになっているそうだが、それでも全人口の1割…
    • 田舎の母はDLしてないらしい。まぁ電車通勤とかじゃないからなぁ。
  • 自覚症状がまったくなかったので、検査結果云々より「めんどくさい」が上回る。
    • 特に仕事関連は面倒だ…。もし陽性なら保健所ともやり取りがあったのだろう
  • 「通知が来た時」の動き方について、整理された情報がほしいなと思った
    • 厚労省は「自覚症状なければ普段どおりでいいです」と言いたげ*5
    • アプリ内やWebサイトに「通知があったら」のフローチャートがあったらいいなと思った。

皆様も、手洗い・うがい・マスク・トレーニング・ビタミン・祈りなどの感染対策を怠らずに、日々を楽しく過ごしましょう。はやく収束して、今まで我慢していたことが再び行える日が来ますように。

*1:COCOAを開いて「陽性者との接触を確認」をタッチした遷移先

*2:不具合の件で厚労省の担当窓口にメールで問い合わせたところ、同じような回答が得られた

*3:https://www.mhlw.go.jp/content/000661724.pdf

*4:鉄道が引けなくて飽きた、という説もある

*5:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/covid19_qa_kanrenkigyou_00009.html#Q23