腫瘍ができたらしい?ので検査に行った

先日受けた健康診断の結果が、想定よりかなり早くやってきた。

胸部レントゲンで異常。腫瘍の可能性あり

書いてある文面だけ見るとかなりの大事だ。えらいことになってしまった。コレステロール値や視力の低下で「要観察」と書かれたのも吹き飛んでしまうくらい、診断結果の紙面で異彩を放つ内容だった。

仕事もそれほど忙しくないので、休みをとって病院に行くことにした。健康診断を受けた施設に問い合わせると「呼吸器外科に行け」ということであったが、病院で案内されたのは整形外科であった。ここら辺の事情はよくわからないが、なんとなくたらい回しにされた感がある。せっかく呼吸器外科の診療をやっている日を選んだというのに。

病院は平日の朝っぱらというのに待合室には結構人がいる。来訪者全員が厳密に体調の確認や検温をされているのでリスクは大きいとは言えないものの、人混みはやっぱり嫌だ。長い時間待たされそうな気もしていたので、最近知人から貸してもらった三国志の解説書を持ってきていた。ゆっくり読みながら待つとしよう。

すると10ページも読まないうちに名前を呼ばれた。診察室で医師に事情を説明する。健康診断のレントゲン検査で異常を指摘されたこと、痛みがあるなどの自覚症状はないこと…。医師はゆっくりと穏やかに「じゃあCTを取りましょう」。体を輪切りにして画像化するあれである。医師の泰然自若ぶりは、さもすべてが想定内かのようだった。

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CTスキャンでは造影剤(機械の写りを良くするために身体に投与するもの)を使うことがある。これが注射で投与されるものだ。ただでさえ注射も気持ちが良いものではないのに、造影剤は副作用として吐き気が出たりする(後で書くが、以前CTを受けた際に注射されたことがある)。今回も打たれたら嫌だなと憂鬱であったが、幸い今回は何も使わず、そのままCTの機械に寝転ぶだけで済んだ。時間にして1分くらいだろうか。あっという間だ。こんな短時間で体の中身がわかるのか。

医師はCTの結果を見せながら、穏やかに説明してくれた。驚くことにCTでよくある輪切りの画像だけでなく、上半身の骨格を3Dで図示した画像まで見せてもらった。CTはここまで分かるのかと衝撃的だった。自分の身体の中にも理科室の標本のような骨格があることに感動すら覚えた。

ただし、その中にやはり異質な骨があった。普通肋骨というのは弓状、きれいな曲線を描いているものだが(ちょうどクローゼットの取っ手のように)、うち1本だけがでこぼこしている。空の上にある雲がそのまま固まって塊となったようなものである。異常に肥大化しているといっても過言ではない。医師いわく、おそらくここが診断で指摘された箇所だろうとのことだった。

骨腫瘍、おそらく良性でしょう。痛みもないでしょう?飛び出たりもしていないですよね?」腫瘍は腫瘍だから不気味ではあるのだが、どうもガで始まってンで終わるものではないらしい。「まぁ、悪性だったら死んでますよ」とサラリと怖いことを言われた。気になるようであったら大学病院などでもっと精密な検査ができるそうだが、医師も「様子見でいいと思いますよ」とのことだったので、今回は遠慮しておいた。ちょっとモヤモヤが残るが、おそらく検査となるとちょっと躊躇するくらいの金銭が吹き飛ぶだろう。

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実は今回の腫瘍騒ぎ、7~8年前にも一度経験している。その時は何がなんだかわからず、「腫瘍の疑い」という言葉だけが独り歩きする未知の病であったので、あれほど恐ろしかったことはない。MRIもCTも、造影剤の注射もそのときに初めて受けたのだが、ずっと監獄にいるような重苦しさがあった。自分の「死」を初めて意識したときかもしれない。

その際も結局「骨が変形している」という診断だった。初回診察から半年、1年と経過観察しても治りも拡がりもしなかったので「ひとまず放置でよい」というところに帰着した。

もちろん、上記の話も今回医師に説明している。全くの前提無しで病院へ駆け込んだ7~8年前よりも気持ち的にはかなり楽だった(仕事休む理由ができた、くらいに思っていた)。ただ時間は経過していたので、念の為診てもらったという次第だ。重たい病気ではなさそうなので一安心(だが原因は不明である)だが、世の中には「日常に影響がない」だけで放置されている病気がたくさんあるのかもしれない。

Twitterの皆様にはご心配をおかけしましたが、とりあえずは大丈夫そうです。