流れ星を見た

割と珍しい時間まで残業し、疲れた体で家路に向かっていたところ、北西の方角に白い光が見えた。尾を引くような形でほとんど真下へ移動して、1秒くらいで消えてしまった。

最初はビルの照明か、何かが車のライトで反射したものでは?と考えていたが、ほどなくして「あ、これは流れ星では?」と気づいた。一発ギャグををする漫才コンビではない方のマジモンの流れ星である。ただ、移動する角度がほぼ真下だったので、宇宙船や隕石が墜落したようにも見えたのだが…。

なんとなく自分の推測に合点がいかなかったので、Twitterなどで目撃例が転がっていないかな?と調べたところ、下記のHPを見つけることができた。自分がその「光るなにか」を見たのと合致する時間帯で流れ星の目撃例が多数書き込まれていた。どうやら目の錯覚ではなかったらしい。

www.web-nms.com

思い返すと、流れ星を見たのは生涯で初めてだったかもしれない。自分の生まれ育った土地はどちらかというと雨や雪の日が多く、例えば「XX流星群が見ものです!」とニュースで話題になっていてもその日の夜が晴れていた試しがない。空気が綺麗だったせいか星空そのものはきれいなのだが、どうも天体観測には向いていなかったようだ。流れ星が見られるものという認識がなかったせいか、「流れ星が光っている間に願い事を言うと成就する」という噂話も光っている間には頭に思い浮かびもしなかった。できなかったことに後悔の念すら抱かなかった。

ある日には「星が綺麗だよ」とLINEで飛んできたことがあるのだけど、仕事で疲弊しすぎていて「今夜は晴れているので冬の澄んだ夜空が見られる」という事実を忘れかけてしまっていた。たまには情緒あふれるような体験が必要なのかもしれないなぁと思った。願いこそ叶わずとも、「論理だけでなく情緒を刺激しなさい」という流れ星からのお告げであったのかもしれない。